理事長挨拶

学校法人荒井学園
第6代理事長 荒井 公浩

人生100年時代を生き抜く人材を育成するための個別最適な学びの追求

  何も考えずに「当たり前」ばかりをやっている学校教育が、自分の頭で考えずに、何でも人のせいにする大人をつくる。
(工藤勇一,2018,時事通信社,『学校の「当たり前」をやめた。―生徒も教師も変わる!公立名門中学校長の改革』より)

この言葉は『学校の「当たり前」をやめた』の著者で知られる工藤勇一先生の著作で述べられている言葉です。私自身、大変共感できる言葉であり、人生100年時代を生き抜くためには、「人のせいにしない生き方」が必要だと思っています。「人のせいにできる」ということは、誰かや何かに守ってもらっているからこそできるのです。しかし、現実には一生涯に亘り皆さんを守ってくれるセーフティネットは存在しません。

不安定要素の多いVUCAの時代、いつ何時あなたを取り巻く環境が一変するかも想像がつかないこのご時世を、どう自分自身で「生き抜く」か、が問われています。
今までの時代の勉強は「覚える」ことに主眼があり、覚えた量で序列が付けられ、その序列によって進路が決まると言っても過言ではありませんでした。それは、進路が将来の安定をもたらすものという前提の上に成り立っていたと思います。

その前提が崩れている現代における勉強とは何でしょうか?私は「人生の選択肢を増やすもの」であると考えます。「覚える」から「考える」へ、言い換えれば「受動」から「能動」へ大きく転換が図られる中で、得られた知識は点数を取るためではなく豊かな社会生活を送るための「ツール」です。

皆さんは「勉強は学生時代だけのもの」と考えてはいませんか?不確実性が高まっている現代社会においては生涯勉強し続けることが求められます。そのためにも自主的に学ぶ「習慣」を付けることができるかどうかが、これからの人生を大きく左右します。

人生100年時代においては、「満遍なく何でもそこそこできる」から「これだけは誰にも負けないもの自分だけの武器を持つ」人材が求められるとも言われます。「天才は努力する人に勝てない、努力は夢中な人には勝てない」という言葉がありますが、夢中とは「とことんまで追求すること」と言い換えることができます。夢中になるには、知識が必要、その知識を得るにはやはり勉強が必要です。
荒井学園はそんな「夢中人」を応援し、夢の実現の一助になりたい、そのために常に柔軟性を持って変化していきたいと考えています。

一方、教師はどうかと言いますと、教師にも柔軟性と変化が求められます。生徒に対する姿勢も従来の教師が生徒を引っ張り、服従させる「先導者・支配者」であるとするならば、生徒と共に考える「伴走者・支援者」へ大きく意識と行動の転換が求められています。
生徒と共に、教師もまた人生100年時代を生き抜く「同志」です。生徒の求めるものは、そのまま教師にも求められます。

「脱偏差値」。つまり、詰め込み型の勉強法を荒井学園は求めません。高校時代は人生100年時代を生き抜く土台づくりの3年間、成人を迎えるまでの大事な3年間になります。

県内外に様々な高校がありますが、荒井学園の方向性に賛同して頂いた皆さんに是非来てもらいたいと思っています。

一緒に学んで、自分の足で人生を切り開きましょう。

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